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◆特定失踪者問題調査会理事・兵本達吉さん
『拉致事件は国民の皆さんの協力で一歩一歩解決に近付いている感があります。
私は昭和62年の(1987年)のKAL機(大韓航空機)爆破事件をきっかけに拉致事件に関わりました。
蜂谷真由美と名乗る女性(金賢姫)が李恩恵(リウネ・後に田口八重子さんと判明)と言う、北朝鮮に拉致された日本人女性の存在を自白しました。
そこで新潟・福井・鹿児島で起きていたアベック失踪事件(蓮池薫さん奥土祐木子さん・地村保志さん濱本富貴恵さん・市川修一さん増元るみ子さん)との繋がりがあるのではないかと考えました。
失踪したアベックの女性3人のうちの誰かが「李恩恵」ではないかと思い、失踪事件の調査を開始しました。
当時共産党に勤めていた私は党本部から調査を止めるように言われましたが、内緒で調査を進めていました。
3件の失踪事件とも「家出ではないか?」とも言われていましたが、家出の心当たりも現金や荷物を持ち出したり準備をした形跡もなく、「突然行方不明になった」と言う感じでした。
水難事故や通りすがりのトラブルによる事件に巻き込まれたのではないか・・・とも考えました。
当時は「北朝鮮による拉致」などは全く想定していませんでした。
3件の失踪事件を調査している時に、高岡(富山県)での拉致未遂事件を知りました。
蓮池家だけでなく他の失踪者(拉致被害者)の家族は、一家みんなで被害者を捜しました。
アベック失踪事件が起きた新潟・福井・鹿児島と富山は、いずれも北朝鮮から日本を見た時の「上陸ポイント」でした。
そして、それぞれに朝鮮半島との繋がりが深い土地でした。
そう思って世界各地で起きている誘拐事件について国会図書館で調べてみると、北朝鮮による事件が多くありました。
最初は何故北朝鮮が拉致をするのか解りませんでしたが、対南(対韓国)工作ではないかとの疑いが出てきました。
在日朝鮮人に訊くと、あっさりと「それは北朝鮮の拉致だよ」と言われましたが、マスコミに話しても「動機が不明」との事で取り上げられませんでした。
それでも石高さんと協力して調査を進めました。
そして韓国で石高さんが北朝鮮の元工作員と会って、増元さんや蓮池さんの目撃証言を得る事となりました。
調査を進めるうちに横田めぐみさん(拉致当時13歳)の事件等も知りました。
しかし決定的な証拠はなく「拉致事件」は「疑惑」「推測」に過ぎないと、当時の社会党や共産党から言われていました。
一昨年小泉総理が訪朝し北朝鮮が拉致を認めるまで、拉致事件は「拉致疑惑」と呼ばれていました。
これには社会党・共産党の力が強い事、多くの人がまさか北朝鮮による拉致とは思わなかった事、そして、拉致と断定して万が一違っていたら・・・との思いがあったのでしょう。
富山県内では、名前を公表していない人も含めると7名の方が特定失踪者調査会で調査しています。
現在認定されている拉致被害者のみならず、誰が拉致されるか解らないのが現状です。
小泉総理が再訪朝すると言う話も出ていますが、再訪朝して8人を連れて帰国しても拉致事件はまだまだ終わりません。
今後も関心を持ち続けて、支援を御願い致します。』
◆拉致被害者家族連絡会事務局長・蓮池透さん
『今日は御集まり頂きありがとうございます。
本来私はこのような高い所から話す立場でもありません。
また「文化人面するな」と批判される事もありますが、そのようなつもりもありません。
最初に皆様には拉致被害者奪還への御支援を頂き、御礼を申し上げます。
弟達が拉致されて帰国するまで24年掛かりました。
24年あればオリンピックは6回行われ、生まれたばかりの子供も成人します。
弟達は誰もが海水浴をするような、普通の海岸から暴力的な方法で拉致されました。
普通の海岸から拉致されたのですから、これは誰にでも起こりうる事です。
そして、この「誰もが拉致されるかも知れない」と言う状況は今も変わっていないのではないでしょうか?
祐木子は目と口をガムテープでぐるぐる巻きにされてボートに乗せられて拉致されました。
ガムテープの隙間から遠くなる柏崎の海岸が見えたそうです。
弟達は、北朝鮮では自分達が日本人である事すらも隠し、嘘で固められた生活を送っていました。
それは食べるに困らないというだけで、自由も何もない生活でした。
弟達は北朝鮮では子供だけが生き甲斐だったそうです。
日本に帰れるなんて思わない事が北朝鮮でのプラス思考だったと。
北朝鮮に居る事が悪夢だと思っていました。
普通の悪夢なら朝になって眼が覚めれば終わってしまいますが、弟達はその悪夢が24年間続きました。
唯一の生き甲斐であった子供達は今もまだ北朝鮮に残されています。
弟達は親子二代に渡って拉致事件の被害に遭っています。
これは北朝鮮の責任と同時に、この状態を放置した日本国の責任も甚大であると思っています。
弟がいなくなって暫らくすると家族の中でも弟の話題は出なくなってしまいました。
一昨年の9月17日、訪朝した小泉総理の頭の中に「横田めぐみさん」の名前はあったでしょうか?
北朝鮮が拉致を認めたのなら、その場で怒って欲しかった、拉致が記されていない日朝平壌宣言を拒否して欲しかった、そして、拉致被害者の5人を日本に連れて帰ると言って欲しかったのです。
弟は24年間放置されていたにも関わらず「日本政府を信じる」「政府の責任者である小泉総理を批判は出来ない」と言います。
私達家族は政府を批判していますが、弟達は政府を批判するような事は一切言っていません。
北朝鮮では政府を批判するような自由すらありませんでした。
そして、北朝鮮でそのような自由のない状態にある日本人がまだまだいるのです。
弟達は24年間、北朝鮮で我慢と辛抱をしてきましたが、まだ子供は北朝鮮に残されています。
これ以上弟達に我慢や辛抱をさせないで欲しいのです。
しかし、小泉総理は帰国した被害者五人に一度短い時間会っただけで、再度の面会を求めていますがそれも実現していません。
それでも5人は「北朝鮮を刺激するような事は言えない」「交渉は日本政府に任せる」と言っています。
帰国した弟に「お前の今の生き甲斐は何だ?」と訊いた事がありました。
弟は「酷な事を訊くな。そんな物はない。」と答えました。
それでも「決してくじけない」と言っていました。
総理を始め、政治家や外務省、外務大臣や福田前官房長官も拉致事件を「他人事」と思っているように感じます。
被害者家族も高齢になっていて、亡くなった方も多くいらっしゃいます。
日本政府は拉致事件の沈静化を狙っているのではないか・・・と思えてしまう程です。』
『一昨年の9月17日、外務省は被害者家族を外務省の飯倉公館に集め、マスコミと隔離しました。
今にして思えば平壌宣言サイン後まで、外部と接触しないよに時間稼ぎをしていたようでした。
そして、北朝鮮が出した「5人生存・8人死亡」の情報を、裏付けも取らずに発表しました。
「8人死亡」は既成事実にされてしまうところでした。
政府は北朝鮮の発表を鵜呑みにして家族会や国民に伝えました。
家族は事実関係を確認するように糾弾しました。
そこで急遽調査団が訪朝する事になりましたが、その調査団も出発の直前になって被害者の身体的特徴などを問い合わせてくる程でした。
政府は拉致事件の解決よりも国交正常化を優先するかのようでした。
拉致被害者が日本に帰国するのは当然の事であって、外交のカードにすべき事ではありません。
私は拉致事件の事が明記されていない平壌宣言によって事態が膠着しているのだと思っています。
帰国した弟に「もっと国に甘えろ」「のんびり温泉にでも行って来い」と言った事があります。
すると弟は「これ以上国に迷惑は掛けられない」「税金で暮らしているなんて思われたくない」と答えました。
4月にイラクで起きた人質事件では政府は対策本部を置き、外務副大臣を派遣するなどして解決に向けて動きました。
しかし北朝鮮による拉致事件では帰国した被害者の為の支援室はあるものの、政府は解決の為の対策本部も作りません。
政党ごとの対策本部があるだけです。
対話と圧力と言っていますが、日本政府は圧力は掛けていません。
対話だけの段階は過ぎ、今後は圧力が必要です。
この会場にマスコミの方もいらっしゃっていますが、マスコミの報道でも「拉致被害者を返せ」とは書きませんし、テレビでも「返せ」と言ってくれません。
マスコミでの拉致事件の扱いも徐々に減っています。
どうか拉致事件を風化させないで頂きたい、日本人としての当事者意識を持って報道して頂きたく思います。
まだ先の話になるでしょうが、拉致事件が解決したら司法の場で国責任を追及する事を考えています。
例え裁判で負ける事となっても国の不作為を司法の場で訴え、記録に残す必要があります。
北朝鮮は5人の帰国は一時帰国との約束があったと言っていますが、政府にはその事についても検証して頂きたいです。
このゴールデンウィークに日朝協議があり、これまでの原則論から一歩踏み込んだ議論があったとの説明を受けました。
但し、その内容については協議中との事で何も知らされていません。
小泉総理が再訪朝するのでは・・・との話も出ています。
現在の膠着状態に風穴を開けられるのであれば、小泉総理の再訪朝を支持します。
総理には決断し、行動を起こして頂きたい。
これまでのような全権を持たない事務レベルの協議では、持ち帰ってそれぞれに国内で話し合い、国内での話し合いの結果を持ち寄ってまた協議する・・・の繰り返しです。
それよりも平壌宣言にサインしたトップ同士で再度会談して話を進めて欲しいと思います。
「一昨年小泉総理が訪朝したのだから、次は向こうから来る番だ」という意見もありますが、北朝鮮はそのような国際的な慣例や常識が通じるような相手ではありません。
小泉総理が再訪朝して、(一昨年帰国した5人の)家族8人が帰国すると、それで拉致事件の幕引きになるのでは・・・との懸念の声もありますが、世論の力があれば幕引きになどさせない事も可能な筈です。
被害者も家族も我慢・忍耐の限界が近く、これ以上は待てません。
これまでに日本政府は北朝鮮に何万トンもの米支援をして来ましたが、一昨年の9月以降は世論の力の御陰で支援を阻止しています。
解決するまで拉致事件を風化させてはならないと思っています。
この拉致事件が有耶無耶にされてしまうようであれば、日本は国家としての体を為さなくなるでしょう。
そうさせない為にも一層の世論の力が必要になります。
国や外務省を世論で監視するよう、皆様の御協力を御願いします。』
りゅうりゅうさん(投稿)
拉致事件を考える掲示板
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